海外電気事業短信
フランス:初の浮体式風力発電プロジェクトが中断、価格競争が限界に
- 海外電力調査会 トップ
- 世界の電気事業の動き
- 海外電気事業短信
- フランス:初の浮体式風力発電プロジェクトが中断、価格競争が限界に
- 2024-05-02
-
- 欧州
- 電気事業一般・経営
2024年5月2日のフランスの主要紙は、南ブルターニュ地区Belle-Ile-Groixの浮体式洋上風力発電プロジェクト(250MW)が中断していることを伝えた。プロジェクトの落札者を政府に推薦するエネルギー規制委員会(CRE)は上限価格140ユーロ/MWhに比べ異常に低い価格で複数の入札が行われたことから、プロジェクトの実現性に懸念があるとして調査を行ったものの、最終的には落札者を政府に推薦していた。ところが、CREが推薦した事業者は資材の高騰、借り入れコスト増などを理由に、落札に必要な保証金の支払いを期日までに行わず、結果的に推薦を辞退したことが明らかになった。関係者からは、プロジェクト応札の早い段階で価格を決定しなければならないこと、かつ運開までの期間が長いことなど入札制度の不備を指摘する声が上がっており、政府は入札手続きの簡略化や期間短縮を検討している。一方で、落札するために採算を度外視した低価格での入札が行われているとの批判も出ている。今回のプロジェクトに関しては、政府は入札を一旦不成立にするか、次点の入札者を繰り上げるか決めなければならない。ただ、現状では次点の候補者が落札を応じるかも不透明である。
