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英国:政府、2050年までに原子力発電を最大4倍へ増やすロードマップを発表

2024-01-11
  • 欧州
  • 原子力

英国政府は2024年1月11日、原子力発電を過去70年間で最大規模に拡大する方策を示したロードマップ「Civil Nuclear Roadmap」を発表した。同ロードマップは、2022年のエネルギー安全保障戦略で掲げた「2050年の原子力発電設備出力目標2,400万kW」の実現に向け、中長期の原子力開発に係る重要な決定のタイムラインや政府の方針・役割を明確化し、原子力産業界と投資家に予見性を与えることが目的。具体的には、今会期中にサイズウェルC発電所の最終投資決定(FID)を行うことを強調し、2030~2044年にかけて5年ごとに300万~700万kWの新設について投資決定を目指すことや100万kW級大型炉の新設に取り組む方針を示した。その他にも小型モジュール炉(SMR)のFIDを2029年までに実施することや濃縮度5~20%の低濃縮ウラン(HALEU)の国内生産に向けて3億ポンド(約560億円)を投資する計画を示すなど、1990年半ばをピークに衰退している同国の民生用原子力発電の復活と原子力業界における国際的なリーダーシップの獲得に向けた同国政府の強い意欲を示している。なお、2025年末までに同ロードマップの更新版を発表することも明らかにしている。