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米国:水素製造へのタックスクレジット規則案が発表、電力業界は懸念

2023-12-22
  • 北米
  • 電気事業一般・経営

米国財務省と内国歳入庁(IRS)は2023年12月22日、水素製造のタックスクレジットに関する規則案を発表した。クリーン水素(水素1kg 当たり4.0 kg-CO2以下)を製造する事業者に対し、当該水素製造施設の稼働開始から遡ること3年以内に商業運転を開始したクリーン電源から電力を調達する追加性(Additionality)基準を求める他、水素製造施設と同じ場所または同じ系統でクリーン電力を供給する地理的相関性(Deliverability)基準や2028年以降はクリーン電力と水電解装置の稼動が同じ時間帯である時間適合性(Hourly Matching)基準を満たすことを提案している。これに対し、私営電気事業者が加盟する業界団体のエジソン電気協会(EEI)は、水素は電力部門を含む様々な部門で排出量を削減するための信頼性が高く、手頃な価格のツールとなる可能性があり、水素経済を支援するために必要な規模拡大を可能にする十分な柔軟性を提供していないとのコメントを発表した。財務省とIRSは同案が官報に掲示されてから60日間、パブリックコメントを受け付け、2024年3月25日には公聴会を開催する予定。