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世界:ウラン価格、2022年ピークを上回る60ドル台後半で12年振りの高値

2023-09-15
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2023年9月15日付の報道によると、UxCが発表するウラン精鉱のスポット価格が65.5ドル/lbU3O8となり、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後のピークを突破して過去12年間で最も高い水準まで急騰した。同侵攻後のガス価格の高騰を受け、ウラン需要は、既設炉の運転延長と新設炉でエネルギーの自立を目指す各国の政策により増加し、世界的な原子力ルネッサンスを浮き彫りにした形。ウラン生産大手のカメコのアイザック最高財務責任者は、「エネルギー安全保障とクリーンエネルギーが注目の的になり、40ドルのウランを買う時代は終わった」と語った。同社は2023年9月3日、供給制約などを理由に同年のU3O8生産量の見積もりを270万lb引き下げ、フランスのオラノは同月8日、化学薬品不足でニジェールでのウラン製錬の中断を発表しており、生産者も市場から調達している模様。福島事故後のウラン需要と価格の後退は、新たなプロジェクトの開発不足を招き、現在の価格上昇の下地作りに一役買っているという。