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EU:欧州委員会、エネルギー憲章条約からの協調的離脱案を提案
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- 2023-07-07
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- 欧州
- エネルギー一般・政策
欧州委員会は2023年7月7日、EU、加盟国およびEuratom(欧州原子力共同体)に対し、エネルギー憲章条約(Energy Charter Treaty)から協調的に離脱する案を提案した。同条約は、エネルギー分野の貿易自由化と投資保護に関する多国間枠組みを定めたもので1994年に調印(1998年に発効)された(今回の提案時点で56の国・国際機関が加盟)。しかし、本条約には、エネルギー企業は条約加盟国や国際機関の政策が自社の化石燃料投資に不利な結果をもたらす場合に、賠償請求を仲裁裁判所に提訴することができるという規定があるなど化石燃料投資に対する保護が厚いとの批判があった。欧州委員会のシムソン委員(エネルギー担当)は「時代遅れとなった条約は、EUが掲げるエネルギー・気候変動目標と適合していない」と述べ、本条約の改正を求めていくよりも今回の協調的離脱案が法的・政治的に最も望ましい方法だとしている。同案は今後、EU理事会において協議される。なお、EU加盟国のうちフランス、ドイツ、スペイン、イタリアなど8カ国が既に同条約からの離脱を決定している。
