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英国:規制機関、需給調整市場における不当な利潤追求を防止する方針
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- 2023-06-29
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- 欧州
- エネルギー一般・政策
規制機関のガス・電力市場局(OFGEM)は2023年6月29日、バランシングメカニズム(需給調整市場、以下BM)における一部の発電事業者の不当な利潤追求行為を防止するため、発電ライセンスの規約に新たな条項を設ける方針を発表した。BMでは系統運用者が需給バランスを調整するために発電事業者や小売事業者から調整力を確保しており、これにかかる費用は最終的には需要家が負担している。OFGEMは、一部の発電事業者がBMで不当な利潤追求行為を行い需要家の負担を増大させていた可能性があるとして、2022年に調査を実施した。調査の結果、一部の火力発電事業者が、高い電力需要が見込まれる日の午後の早い時間帯に発電を停止する予定を申請し、ピーク需要の時間帯の調整力を確保しようとする系統運用者に対し、5~6時間で最大6,000ポンド/MWh(約1,101円/kWh)など高い価格で供給オファーを行っていた。OFGEMは2023年2月、こうしたフレキシビリティの提供に逆行する行為を行った事業者の利潤を制限するライセンス条項(IOLC:Inflexible Offers Licence Condition)を提案していたが、意見公募の結果、健全な発電事業者の行動も制約されることを懸念する意見が寄せられた。これを踏まえ、今回OFGEMは、IOLCの対象範囲を当日中など実供給時間に近いタイミングでの発電停止などに限定する方向で2月の案を修正し、意見公募を再実施している。
