海外電気事業短信
ドイツ:経済・気候保護省、電力多消費産業に対する支援策を提案
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- 2023-05-05
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- 欧州
- エネルギー一般・政策
連邦経済・気候保護省(BMWK)は2023年5月5日、電力多消費産業の国際競争力維持に向けた支援策を提案した。2030年までの期間限定で、消費電力量の80%に対して卸電力市場の年間平均価格が6ユーロ・セント/kWhを超えた差分を補填する。支援対象の業種は化学、製鉄、金属などのほか、バッテリー、太陽光パネル、半導体といった重要産業も想定されている。支援に要する費用は総額250億~300億ユーロにのぼる見通しで、BMWKは「経済安定化基金」からの支出を計画している。同基金は国債を財源とし、2023年3月1日から2024年4月30日まで実施されている電気・ガス料金負担軽減策に要する費用を賄っている。長期的には再エネ導入と系統拡張を進め、電力多消費企業が電力売買契約(PPA)や差額決済契約(CfD)を活用することにより、電気料金を抑制できるようにする。支援案に関する合意は政権内で未だ成立しておらず、リントナー連邦財務相(自由民主党・FDP)は産業需要家を支援するための費用を経済安定化基金から支出することに反対している。なお連邦エネルギー・水道事業連合会(BDEW)は、卸電力市場の価格形成シグナルを阻害するような介入は避けるべきだと批判している。
