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フランス:EDF、2022年通期決算を発表、歴史的な赤字を計上

2023-02-17
  • 欧州
  • 原子力

エネルギー大手EDFは2023年2月17日、2022年通期決算を発表した。電力およびガス価格の高騰などにより売上高は1,434億ユーロと前年同期に比べ約67%と大幅な増加となった一方、EBITDAはマイナス49億ユーロ(前年より約230億ユーロ減)、当期純損失は約182億ユーロ(前年より約230億ユーロ減)と大幅な減益となった。過去20年間では、2002年のVivendi Universalの当期純損失約233億ユーロ、同年のFrance Télécomの当期純損失約207億ユーロに次ぐ、フランス企業として歴史的な赤字と言える。その主な要因は、原子炉の応力腐食割れ問題に起因する原子力発電量の大幅な減少(前年比で23%の減少)、政府決定によるArenh制度での卸売販売電力量の追加に伴うコスト増、電力小売に関する規制料金の上限設定、春から夏にかけての渇水による水力発電量の減少などであった。ブリュノ・ル・メール経済・財務・産業およびデジタル主権大臣、アニエス・パニエ=リュナシェ エネルギー移行大臣は今回の決算発表後、「EDFの財政回復は原子力による発電電力量の増加により実現可能であり、EDFを信頼している」とコメントしている。なお、2022年11月1日時点で稼働中の原子炉数は全56基中30基にとどまっていたが、今回の決算発表時点には43基にまで回復している。