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世界:COP27:「損失と被害」基金設置に合意して閉幕

2022-11-20
  • 世界
  • 環境・再エネ

環境専門誌は2022年11月20日、2022年11月6日(日)からエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催された気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)が「損失と被害(loss & damage)」に関する基金設置に合意、排出削減については大きな進展なく閉幕したと報じた。「損失と被害」は異常気象などによる被害から、最貧国などを救済するための国際的なしくみの整備を求めるもので、COP27で初めて公式のテーマとなった。基金の設立を主張する途上国と基金拠出に慎重な先進国の間で意見の相違があり、当初の会期(11月18日)を延長して、20日の早朝に基金の設立に合意、詳細内容を2023年のCOP28までに検討することになった。検討する委員会の構成は先進国10名、途上国14名のため途上国の意向が反映されやすいと考えられ、COP28での大きな争点となる。排出削減は、ロシアによるウクライナ侵攻による世界的なエネルギー危機を背景に、昨年より後退することが懸念されたが、産業革命前からの気温上昇を1.5℃以内に抑える目標などCOP26の合意内容を改めて盛り込んだ文書で合意した。COP26の合意で段階的に削減するとした石炭を、他の化石燃料を含めて削減すべきとの提案がインドから出され、米国やEUを含む80カ国が賛成したが、議長国のエジプトが交渉で取り上げることはなく、石炭火力の段階的な削減を進めるとする文言で合意した。COP期間中に気候変動に関する発表が数多く行われ、南アフリカは11月4日、石炭火力から再生可能エネルギーへの移行するための投資計画を発表、11月15日、インドネシアで開催中のG20で石炭からの移行に関して日本を含む先進国によるインドネシア支援が発表された。