海外電気事業短信

フランス:政府、今冬に向けガス備蓄率100%を目指す

2022-06-23
  • 欧州
  • エネルギー一般・政策

2022年6月23日付の報道によれば、ボルヌ首相とエネルギー移行大臣のパニエ=リュナシェ氏は天然ガス事業者GRTgazを訪問した際に、ガス供給確保をはじめとした政府のエネルギー対策について発表を行った。ボルヌ首相は、フランスのガス供給状況はドイツほど不安定でないものの、ロシアがガス供給量を大幅に削減している現状を踏まえ、今冬(2022/2023年)のガス供給量確保に向けた早急な対応が必要であるとし、ガスの備蓄率の引き上げについて言及。現時点のフランスのガス備蓄率は約59%と、昨年に比べ高い水準(昨年同時期は約46%)にあり、さらに11月1日までにその比率を85%とする計画であるが、この水準を不十分とし「ほぼ100%を目指す」とした。また、この目標の達成のため、ガス販売事業者であるEngieやTotalEnergiesに加えて、ガス備蓄事業者であるStorengyやTerégaにもガスの調達を求める。これらガス備蓄事業者は、不安定な市場環境下でガスを調達することになり損失を被るリスクが高いが、その場合は政府として補償するとした。また、パニエ=リュナシェ大臣は、フランス北西部のル・アーブル港におけるFSRU(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)設置計画について説明。今年9月より既存のガスネットワークへ接続するための工事を開始し2023年9月の運用開始を予定。同設備の運用により国内ガス消費量の10%を賄うことが可能になると述べた。さらに同大臣は、ガスおよび電気の需要削減に向けた取り組みとして、行政、企業、商業施設等の代表者からなるワーキンググループを設立すると発表。2年間で10%のエネルギー消費量削減を目標として、今年の夏までにその実現に向けたアクションプランを策定する。