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EU:ドイツなど5カ国が原子力をタクソノミーに認定しないよう要望
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- 2021-07-02
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- 欧州
- エネルギー一般・政策
エネルギー情報誌は2021年7月2日、EUが検討している持続可能な事業分類(タクソノミー)での原子力の扱いについて、ドイツなど5カ国が認定に反対との共同書簡を欧州委員会に送ったと報じた。タクソノミーの気候変動に係る技術基準は2021年4月に公表されたが、天然ガスと原子力は加盟国間の意見の隔たりが大きく、欧州委員会が扱いを検討中である。原子力についてはEUの機関であるJoint Research Centre(JRC)が「原子力が、風力や太陽光などの発電方式よりも健康や環境問題について悪影響が大きいことを示す指標はない」とした報告書をまとめ、欧州委員会は専門家による評価を実施中で、最終評価が近々まとまるとされる。5カ国(ドイツ、オーストリア、デンマーク、ルクセンブルク、スペイン)の環境分野を所轄する大臣は共同書簡を提出し、この中で、JRCの評価は通常の環境での原子力の評価を行ったもので、原子力災害が発生した場合の危険性やコストを評価していないこと、使用済み燃料の最終処分場は世界で1件も実績がないことを挙げて、JRCの評価は適切ではないとしている。このため原子力をタクソノミーに加えた場合、タクソノミー全体の信頼性に傷をつけることになり、結果として有効性を損なうことになると主張している。
